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<コラム> 業態別に見る大麻産業 ②

03/08/2019
インフューズド(Infused Product)製造業

インフューズド(注入された)製造業とはカルティベーター(大麻栽培者)から納品されたカンナビスを様々な方法で処理し、コンセントレートと呼ばれる抽出製品やエディブル(食用品)にしてプロデュースする業態である。

これまでの乾燥大麻の消費方法から変化し、現在盛り上がりを見せているのが、ワックスやシャッターと呼ばれるコンセントレート製品とエディブルと呼ばれる大麻成分を含有する食品だ。市場の盛り上がりを受けてそれらを生産する業者の数もうなぎのぼりに増えており、インフューズド分野は飽和状態を迎えつつある。今後カルティベーターからの仕入れ価格が下がり、ますますインフューズド分野は競争が激しくなってくると考えられている。そして小売店での棚確保やブランディングでの差別化ができない会社には厳しい将来が待っているだろう。
THCなどのカンナビノイド含有率を競っていた時代から今後は「集中力UP」や「リラックス」、「クリエイティブ」などもっと使用目的に合わせた製品開発が進められ、また、いかに早く効くかというようなところへ焦点が移ってくると考えられている。

マリファナ・ビジネス・デイリーがまとめたところによると平均的なインフューズド業者の年間売上は約8.8千万円で運営コストが年間約5.4千万円、開業資金が約7千万円となっている。インフューズド分野は下記3つの業態に分類できるが、それぞれ平均的な年間売上、運営コスト、開業コストは以下の通りである。

インフューズド製品製造における3つの分類
A. 栽培から製造まで自社で行う、自社生産精製製造販売
   年間平均売上:約1億2千万円
   年間平均運営コスト:約8.7千万円
   開業コスト:約1億円
B. 他の栽培社から仕入れたカンナビスを利用した、他社生産自社精製製造販売
   年間平均売上:約8.4千万円
   年間平均運営コスト:約3.6千万円
   開業コスト:約6千万円
C. 他社からカンナビス抽出成分を仕入れる、他社生産精製自社製造販売
   年間平均売上:約2.8千万円
   年間平均運営コスト:約1.2千万円
   開業コスト:約2.4千万円

インフューズする製法には色々な手法が用いられるが、顧客の好みも様々なので一概にこの製法を使っている業者が良いとは言えない。競争の激しい分野だけに納品するディスペンサリーの数を増やすことや、ブランド化を進めることがこの分野でも勝ち残っていく方法となるだろう。

ポイント:
・契約しているディスペンサリーの数
・ブランド力のあるマーケティングをしているか
・パッケージングはイケてるか
・抽出方法は何か

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