04/13/2020
垂直統合型大麻企業のオーロラ・カンナビス(Aurora Cannabis Inc, NYSE:ACB)は、株式併合やバランスシート改善、事業変革計画、COVID-19対応計画に関する最新情報を発表した。
2020年3月31日現在、オーロラ・カンナビスは、169.1億円(C$205M)の現金を保有している。この169.1億円の中には、2019年5月に発表され現在完了している440億円(($400M)のアットザマーケットオファリングプログラム「ATM」で調達されたすべての金額が含まれているとのこと。
ATMの下では、新規発行割引、ワラントまたはその他の希薄化証券を使用せずに、実勢市場価格で普通株式(以下「普通株式」といいます)を発行している。
バランスシート強化のためにオーロラは、2019年5月14日付で未処理のまま残っている385億円($350M)の目論見書に基き、追加の自己資本調達に向けて、新たなATMプログラムの目論見書補足資料を提出予定であることを表明した。オーロラは、COVID-19によるマクロ経済の不確実性を考慮し、バランスシート強化、柔軟性を維持するために、この利追加自己資本の一部を使用する意向とのこと。
オーロラは、2020年2月に以前発表した事業変革計画のアップデートとして次のよう3項目を挙げている。
(1) 販売費、一般管理費の削減、
(2) 設備投資の大幅な削減、
(3) 組織全体の複雑性の削減。
オーロラは本日、2020年第3四半期会計期間の大麻の純収益は、2020年第2四半期会計期間と比較して緩やかな成長が見込まれるとの以前のコメントを再確認した。
またオーロラは、取締役会が規制当局および証券取引所の承認を条件に、現在発行されている普通株式12株につき、普通株式1株を基準として、発行済みの全ての普通株式を併合する計画を承認し、2020年5月11日頃に本統合が発効することを発表した。株式併合により、ニューヨーク証券取引所の継続的な上場基準への適合性が回復し、幅広い投資家へのアクセス、自己資本へのアクセス及び取引の流動性が提供されることを期待しているとのこと。
取締役会長兼暫定CEOのマイケル・シンガーは、
「オーロラは、現在の環境を乗り切る中で、キャッシュ・ポジションを強化し、財務の柔軟性を維持するために適切な行動をとっています。フリーキャッシュフローの黒字化に向けて邁進する中で、当社のバランスシートを強化し、会社を成功に導くための更なる行動に、株主の皆様のご支援をいただけるものと確信しております。」
と述べている。
コロナウイルス対策として、オーロラでは、全事業所で働く従業員の安全性を最大化するために、人員配置の見直し、ソーシャルディスタンス維持のためのスケジュール調整、健康診断の実施、個人用防護服などの厳格な適用など、責任を持って対策を講じている。また、施設で働くスタッフには、特別な賞与制度を導入しているようだ。
下記は、オーロラの前四半期終了時点での財務データと、売上高、営業利益、純利益のグラフだが、ご覧いただければわかるとおり、今後の舵取りは大変難しいものになるだろう。
(スプレッドシート内の各指標は四半期ベースで計算しています)
Source;
https://investor.auroramj.com/news-and-events/press-releases/122944/
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