アフリアがQ4および年度決算を発表

07/29/2020
垂直統合型大麻企業のアフリア((Aprhia Inc, TSX:APHA, Nasdaq:APHA)は、2020年5月31日に締めた第4四半期(Q4)および会計年度の決算を発表した。

アーウィン・D・サイモン会長兼最高経営責任者(CEO)は、
「アフリアは、他の大麻企業とは一線を画しています。私たちは最も強力な売上高成長を達成し、最も強力なバランスシートとキャッシュポジション、魅力的な消費者ブランド、そして分散されたグローバルビジネスを持っています。従業員の安全を守るという当社のコミットメントは揺るぎないものであり、当社の創業理念であり続けている従業員の献身的な努力に感謝しています。」
「2020年度に向けて好調に終えたことは、売上が2019年度から129%増加したことで、アフリアにとって変革の年となったことを示しています。私たちは、戦略計画を実行し、アフリアをカテゴリーイノベーションのリーダーとして位置づけることで、カナダでの強力な市場シェアを獲得することに引き続き注力しています」
「近い将来、エキサイティングな新製品カテゴリーや製品ラインの拡張が開始される予定で、数々の賞を受賞した当社の成人用製品ポートフォリオは、業界でも他に類を見ないものになると確信しています。この基盤を構築することで、当社は成長と長期的な価値創造のための最高のリターンの機会に焦点を当てています。」
と述べている。

<2020年度第4四半期ハイライト>

・第4四半期の娯楽大麻の総売上は46.7億円(C$56.7M)で、前年同期比27%増、5四半期連続の増加。

・第4四半期の大麻の税抜売上は43.8億円(C$53.1M)で、前年同期比81%増。

・第4四半期の総売上は125.6億円(C$152.2M)で、前年同期比18%増、前期比5%増。

・第4四半期の1グラムあたりの乾燥大麻の生産に要した現金コストは0.88ドルで、前四半期から5%減少。

・第4四半期の調整後EBITDAは7.1億円(C$8.6M)で、前期比49%増。

・第4四半期の大麻事業の調整後EBITDAは7.7億円(C$9.3M)で、前四半期から55%増加。

・第4四半期は、カナダおよび国際的な成長計画に資金を供給するための410.2億円(C$497.2M)の現金および現金同等物を含む、強固なバランスシートと流動性で終了。

・子会社のASG Pharma Ltd.が、マルタ医薬品庁(以下「MMA」)から欧州連合優良製造基準(EU GMP)の認証を取得。これにより、アフリアは、EU全域で許可された管轄区域において、医薬品および研究用の乾燥大麻および大麻抽出油を出荷することが可能となり、この地域における当社のリーダーシップが強化された。

・GA Opportunities Corp.からの32.2億円(C$39M)の約束手形を約21.5億円(C$26M)の手取金で清算。

・2020年5月7日現在のアフリアの終値に対して31%のプレミアムで発行された株式を使用して、総額約105.2億円(C$127.5M)の転換社債を額面から25%のディスカウントで買い戻すことにより、負債を削減し、年間5.5億円(C$6.7M)の現金利息コストを削減。

・第4四半期に52.8億円(C$64M)の非現金減損を計上したが、これは主にCOVID-19パンデミックに対応したアフリアの一部の国際事業に関する措置に起因している。

・カナダ企業における役員の性別多様性を示す年次ベンチマークである、Globe and Mail誌の第1回レポート・オン・ビジネス・ウーマン・リード・ヒア・リストで、役員の性別の多様性が評価された。

<2020年度ハイライト>

・2020年の娯楽大麻の総売上は124.1億円(C$150.4M)、2019年比307%増。

・2020年の大麻総売上は168.9億円(C$204.7M)で、2019年の73.6億円(C$89.4M)から129%増加。

・2020年の純売上は448.2億円(C$543.3M)で、2019年の195.6億円(C$237.1M)から129%増加。

・2020年の1グラムあたりの乾燥大麻を生産するための現金コストは1.04ドルで、2019年から24.1%減少。

・2020年の調整済みEBITDAは、2019年の-22.9億円(-C$27.7M)の損失に対し、14.2億円(C$17.2M)のプラス。

・2020年の大麻事業からの調整後EBITDAは16.6億円(C$20.1M0で、2019年は14.4億円(C$17.5M0の損失だった。

<その他ハイライト>

・020年6月8日にニューヨーク証券取引所からナスダック・グローバル・セレクト・マーケット(以下「ナスダック」)に上場を移行。

・Aphria、Emblem Cannabis Corporation(以下「エンブレム」)、およびAleafia Health Inc. (TSX: AH, OTC: ALEAF)は、2020年6月25日の当事者の卸売大麻供給契約の終了に関連した未解決の紛争を友好的に解決し、供給契約に関連したAphria、Emblem、Aleafia Healthに対する全ての潜在的な請求や訴訟を終結させた。

・110億円($100M:USD)のアットザマーケットプログラムの目論見書を提出。

・2020年5月31日に終了した3ヶ月間の純収入は125.6億円(C$152.2M)で、前年同期から18%増加。2020年度第4四半期の純収入は、純流通収入と純大麻収入の増加により、前年同期の純収入119.1億円(C$144,.4M)と比較して5%増加。純収益には、娯楽大麻市場で販売された10,831キログラム当量、医療用大麻販売で販売された1,273キログラム当量、卸売市場で販売された453キログラム当量が含まれている。

・医療用大麻の平均小売販売価格(卸売りを除く)は、物品税引前で1グラム当たり6.63ドル(前四半期は6.41ドル)に上昇した。成人用大麻の平均販売価格(消費税前)は、前四半期の1グラム当たり5.47ドルに対し、当四半期は1グラム当たり5.23ドルに減少したが、これは主に販売ミックスの変更と主要市場での値下げにより市場シェアを固めた結果。

・第4四半期の調整済み大麻粗利益は23.2億円(C$28.1M)で、粗利益率は52.9%だったが、前四半期は19.6億円(C$23.7M)、42.7%だった。調整後の大麻粗利益率の上昇は主に、当四半期の卸売取引に対する成人用売上高の利益率が高くなったことと、購入した大麻よりもアフリアが生産した低価格の大麻の使用率が高くなったことによるものだ。

・第4四半期の調整済み流通粗利益は9.8億円(C$11.9M)で、調整済み流通粗利益率は12.1%。前四半期は9.4億円(C$11.4M)、12.9%だった。調整後流通粗利益率の低下は、主にCOVID-19の販売ミックスへの影響に関連している。

・当四半期の販売費・一般管理費は、前期の42億円(C$50.9M)、前年同期の49.5億円(C$60M)から96.2億円(C$116.6M)に増加した。この増加は主に、第4四半期に計上された減損費用52.8億円(C$64M)に関連している。これは主に、前四半期および前年同期には計上されなかったCOVID-19パンデミックに対する一部の国際事業に関して実施された施策に起因している。

・2020年度第4四半期の純損失は-81.5億円(-C$98.8M、1株当たり-0.39ドル)となり、前期の純利益が4.7億円(C$5.7M、1株当たり0.02ドル)、前年同期の純利益が13億円(C$15.8M、1株当たり0.05ドル)。純利益の減少は、上述の通り第4四半期に認識された現金支出を伴わない減損のほか、主に大麻市場参加者の有価証券の取引価格の下落により長期投資と転換社債の公正価値が変動したことによる営業外損失の結果。

・調整後のEBITDAは前四半期の4.7億円(C$5.7M)から7.1億円(C$8.6M)へ増加。

・第4四半期は、410.2億円(C$497.2M)の現金および現金同等物を含む強固なバランスシートで終了しました。

(※今回の記事からAphriaの読み方を「エフィリア」からより英語の発音に近い「アフリア」に変更しました。)

Source;
https://aphriainc.com/wp-content/uploads/2020/07/aphria-Q4-2020-consolidated-financial-statements-w-Auditors-Report-7.29-0015.pdf


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