Aphria Nova Scotia

カントラストの破産保護法申請がもたらす教訓

04/09/2020
本サイトでも既報の通り、ニューヨーク証券取引所に上場していたカントラスト(CannTrust, TSX: TRST、NYSE: CTST)は、2020年3月31日に破産保護を申請し、株式市場はカントラストの株取引を中止した。

今回のカントラストの失墜は何が原因だったのだろうか?

ことの発端は、カントラストが大麻栽培を行っていた栽培室が無免許(免許取得前)だったことを、カナダ保健省が発見し、販売を中止させたことである。その事件が発表されると、カントラストの株価は 48%下落し、株主からの集団訴訟が起こされた。
その後、カントラストは無免許を指摘された栽培施設の免許獲得のために修正を行なっているが、現在までカナダ保健省から許可はおりていない。

この一件で、盛り上がりを見せる大麻業界には、遵守せねばならないいくつかの事項があることを再認識させられる。
ライセンス、合法性の重要度はその筆頭だろう。カナダにおける保健省のように、規制当局は、規制法案に準拠していなければライセンスを剥奪することが可能なのだ。もし、問題を指摘された場合は、迅速に対処、改善、そして情報公開をしていく必要がある。

一言で言えば、企業コンプライアンスの確立ということになるが、急成長する大麻企業では、より一層コンプライアンスに気を配らなければならない。逆を言えば、コンプライアンスが甘い企業は投資対象から外すべきである。

内部調査ができる体制があるか?
取締役会などのガバナンス構造はしっかり実行力をもって遂行されているか?
などはコンプライアンスの柱であろう。
注目されている業界だけに企業、投資家双方の成長が望まれている。


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