12/26/2020
世界中で猛威を奮っているCOVID-19だが、編集部のあるアメリカ、カリフォルニア州では、毎日数万人規模の新規感染者が発表されており、まだまだ収束の気配はない。そんな中でも大麻販売はエッセンシャルビジネス(必須事業)と見なされており、企業の業績は悪くないところが多いようだ。
<12月のニュース>
・ティルレイとアフリアが合併へ
売上規模で世界最大規模になる大麻企業の合併が発表された。
今回の合併発表では、ティルレイの名前は残るものの、アフリアが63%の議決権を保有することとなり、アフリアの株主は、保有アフリア株1株に対し、ティルレイ 株0.8381株が与えられる予定となっている。
売上規模はプロフォーマベースでUS$685M(約710億円)となる予定で、キュラリーフやトゥルーリーブの売上を超えていくと予想されている。
合併完了には、証券取引場の承認や株主の承認が必要となり、時期は2021年のQ2になる予定だ。
・グロー・ジェネレーションがカリフォルニア州の水耕栽培企業Grassroots Hydroponicsを買収。
11月にもカリフォルニア州で水耕栽培設備販売3位のThe GrowBizを買収したところだが、今回、南カリフォルニアで3箇所の水耕栽培販売拠点を持つGrassroots Hydroponics社を買収し、カリフォルニア州での拠点拡大を急ぐ模様だ。
Grassroots Hydroponics社の年間売上は約22億円で、グロー。ジェネレーションは年間売上のガイダンスを$185M〜$190M(191億円〜197億円)と予想しており、2021年度は$280〜$300M(290億円〜310億円)と予想している。
・オーロラ・カンナビスが200人強を解雇
オーロラ・カンナビスは、アルバータ州エドモントンにある主力の大麻栽培施設オーロラ・スカイでの生産量を4分の1に減らし、200人強の人員削減を行った。また、同社の最高科学責任者であるジョナサン・ペイジも退職する。
2018年後半、カナダの大麻合法化に先立って大型施設建設を進めた結果、数百万平方フィートに渡る不必要な温室規模を作ってしまったことに起因している。最終的に、数百万ドルの不動産損失と数十億ドルの費用がかかる評価損に変わった。
数年かけて少なくとも1億5000万カナダドル(1億2000万ドル)を費やして建設したこの施設は、同社のフラッグシップ温室として長い間注目されてきた。この施設は当初、1億1,000万カナダドルの費用がかかり、年間約10万キログラムの大麻を生産すると見積もられていた。当時のオーロラの経営陣は、この大規模なプロジェクトに自信を持っており、規制当局への申請書では、完全生産に達した後、「非常に短い数ヶ月でこのプロジェクトの完全な投資回収を期待している」と述べていた。
しかし、オーロラ社はそれ以来、数十億ドルの損失を出している。
わずか3ヶ月前にCEOに就任したマーティン氏は、
「オーロラにとって巨大な施設であるオーロラスカイでのオペレーションを再調整することは、非常に重要だ。」
と述べている。
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カンナビストック・ジェーピー編集部 著
「ダメ!絶対!」が浸透している日本では考えられないことだが、アメリカ、カナダ、ヨーロッパで多くの企業がこの産業に参入し、彼らの多くはすでに大麻合法化へと向かう時代の流れを掴み、着々と事業を拡大している。
本書では、大麻ビジネスが世界でどのように展開されているのか、市場規模や各国の状況、そしてどのような産業や企業があるのかをざっと理解できるように構成している。
本書で取り上げた企業はほんの一部に過ぎないが、今後の大麻産業の流れを見る中でも押さえておきたい企業を取り上げた。
本サイトと合わせて読んでいただければ、「グリーンラッシュ」と呼ばれる大麻産業の”今”が理解できるでしょう。