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<コラム> 業態別に見る大麻産業 ③

03/24/2019
小売業(リテイル:Retail)

医療カンナビスを処方するディスペンサリー(薬局)や嗜好用大麻を販売する小売店、オンラインで販売配達などを行う業態は総称して小売(Retail)業である。

コロラド州やワシントン州、オレゴン州など合法化で先行した地域ではリテイル業の競争がより一層激しくなっている。これらの州ではリテイルショップの数に制限が無かったり、あっても相当数に上るなどで、参入障壁が低く、競争が激化している。
デンバーなどの都市部では、消費者にとって選択肢が多くある中で、リテイル業は特別な特徴が無い限り価格で競争することになり、収益を圧迫していくこととなる。
小売店はいわゆる独立系ショップが多かったが、今後は垂直統合型のチェーン店が価格競争力とマーケティング力で市場を奪っていくことが考えられる。
また、サプライヤーの数が増えつつある中で、その製品バリエーションも増え続けており、リテイルオーナーにとっては選択肢が増えすぎて選べない状況になりつつある。新たな商品が次々と出てくるので、在庫管理にも負担がかかってくる状態だ。
商品ラインでは、エディブルやコンセントレートが売れ筋となってきており、これまでの乾燥花はコモディティ化しつつある。このような流れも垂直統合型の企業では乾燥花をローコストで生産できるため、小規模生産者よりも有利に働くだろう。

医療カンナビスの患者数は引き続き拡大基調にあり、既存のディスペンサリーや嗜好用大麻販売店などにビジネスチャンスを与えている。しかしながら州によって認可数規制がバラバラなため、その恩恵を受けられるかどうかは州による。また、州によって小売店に求められる形態様々だ。栽培から製品製造まで行う垂直統合型企業でなければならないメイン州やニューヨーク州、ハワイ州のようなところもあれば、ワシントン州では垂直統合型の企業は小売業を営めない。最大のカンナビス市場であるカリフォルニア州では医療大麻に関しては垂直統合型企業の小売は違法の方向で調整されている。

嗜好用カンナビスの小売市場も各州によってばらつきがあり、コロラド州は2017年の時点で1100億円に達し、ワシントン州もそれに迫る990億円、ラスベガスを擁するネバダ州は解禁後半年で220億円の市場となった。したがってどの州で出店しているかによってもその売上規模に変化が出てくると考えられる。
また、医療用マーケットが先行し、その後嗜好用カンナビスが合法化したコロラド州、オレゴン州、ネバダ州ではいずれも医療用患者数が減少しており、リテイルショップがどの分野を扱っているのかもビジネスを見るのに判断材料となるだろう。

ポイント:
・垂直統合型か独立型か
・医療用のみか、嗜好用も扱っているか
・前述のA.B.Cのどのマーケットに属するか
・経営しているディスペンサリーの数
・ブランド力のある集客マーケティングをしているか
・スクエアフィートあたりの売上はいくらか
・優れたBudtender(顧客に合わせて商品を選ぶカンナビス業界のソムリエ的な人物)はいるか
・1日の来客数は

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