05/22/2019
垂直統合型大麻企業大手のキャノピー・グロース(Canopy Growth Corporation, TSX:WEED, NYSE:CGC)は世界的なスキンケア・ブランドである”This Works®“を現金61億円(£43M)で買収を完了した。
This Works®は2004年にイギリス・ロンドンで創業され、ナチュラルスキンケア分野と安眠製品を中心に事業展開しており、安眠枕スプレーやヒアルロン酸美容液などが人気で、世界35カ国に拠点を持っている。
体内時計と協調して作用するスキンケア製品開発に強みを持つThis Works®にとって、CBDなど伝統的方法以外のアプローチをとって製品開発することも、1日の中のどの時間帯であっても効果のあるスキンケア製品を提供したい同社にとっては当然の成り行きであり、まずは安眠製品から開発されることになるだろう。
今回の買収は、キャノピー・グロースのヘンプ戦略とCBD戦略にとって、垂直統合型で製造とマーケティング行う上でも重要なものとなっている。つまり、ヘンプ由来CBD製品の製造施設などに大きな投資を世界各国で行なっている同社にとって、世界的な美容製品や安眠製品にCBD含有製品をいち早く投入することが不可避である。
This Works®のCEOのパサード博士が、買収後も引き続き事業運営の責任者となり、ブランド運営を続ける予定である。
パサード博士は、体内時計研究と現代ライフスタイルへの適応を研究し、ターゲットを絞ったスキンソリューションの開発に取り組んできた人物である。2011年に発売されたブランド初のディープスリープピロースプレー(安眠枕スプレー）は、ヨーロッパ、イギリス、中国、アメリカで420万個販売された。キャノピー・グロースとThis Works®は、CBDを注入した新しいラインのスキンケアとスリープソリューション製品を含むグローバルな拡大と製品開発に重点を置いて、This Works®の現在のすべての事業をサポートし続けるとのこと。
This Works®のDr.アン・パサードCEOは、
「2004年以来、This Works®は科学的根拠に根ざした効果的で、ナチュラルスキンケア製品を開発することに専念してきました。私たちは会社の歴史に新しい章が始まることと、世界をリードするカンナビス・ヘンプ企業であるキャノピー・グロースに参加する機会にワクワクしております。」
と述べている。
キャノピー・グロースのブルース・リントンCEOは、
「我々は、CBDがコスメ業界や安眠製品業界をディスラプトする可能性を秘めていると信じており、この業界へ参入する機会を長年伺っておりました。アン・パサード博士と彼女のチームに出会ってすぐに、彼女たちこそが一緒にこの旅に乗り出すのにふさわしいパートナーであると直感しました。」
と述べている。
—————————
＜＜新刊発売のお知らせ＞＞
「投資に役立つ！よくわかる大麻ビジネス」980円
カンナビストック・ジェーピー編集部 著
「ダメ！絶対！」が浸透している日本では考えられないことだが、アメリカ、カナダ、ヨーロッパで多くの企業がこの産業に参入し、彼らの多くはすでに大麻合法化へと向かう時代の流れを掴み、着々と事業を拡大している。
本書では、大麻ビジネスが世界でどのように展開されているのか、市場規模や各国の状況、そしてどのような産業や企業があるのかをざっと理解できるように構成している。
本書で取り上げた企業はほんの一部に過ぎないが、今後の大麻産業の流れを見る中でも押さえておきたい企業を取り上げた。
本サイトと合わせて読んでいただければ、大麻産業の”今”が理解できるでしょう。
—————————
